なぜ自宅出産にこだわるのか?
先日、Dr.のアポイントメントがありました。
『Hey,how are you?』と言うDr.に意を決して対して言いました。
『私ね、あなたの所で産む事にしたの。ホームバースを止めて、あなたの所で』
言いながら、口が歪んでいき心がツイストしていくのが分かりました。
心の中で強烈なイヤだ!と言う声が大きくなりながらも、
来週産まれてもおかしくない状態で彼の所が一番だと思って伝えました。
するとDr.は
『オッケ、ただね、来週の胎盤の位置によるよ。
胎盤が変化なかったら、Belly Birth(帝王切開)になる。
もしも、胎盤が動いていたら、自然分娩になる。
Doulaを雇うって言っていたけど、それも、Belly Birthだったら必要ない。
陣痛がないからね。』
Dr.からこれを聞くのは結構やっぱり辛い。
どうしていつも病院に行くと私は自分の力を失ってしまい、がっくりし
自分のカラダを疑うのだろう。
し、か、も、
7月11日の私の出産予定日の1週間後にDr.はバケーションでいないと言う。
と言う事は、もしも私の出産が41週に及んだら、
全く知らない医者で、なんの関係性も築き上げていない人が私の出産に立ち会うのか。
なんてこった!!!
ドンドンと不安材料は増えていく。
本当に誰が医者として、私の出産にいるんだろう。。。
やっぱり助産婦のポーラに電話して、
『無理矢理あなたのスケジュールに入れて』と言おうか???
とも考えたほど。
そんな中、病院での『両親学級』があり、アンドリューと参加をして来ました。
そこで、助産婦の先生が
『バースプランを立てた人?』と聞きました。
ほとんどの人が手を挙げましたが、1人の若い女の子が
『バースプランなんて何の為にするの?
私は、Dr.が言う事に全て従うわ。
私の甥も姪も何の問題もなかったし。。。。』
と言うと
助産婦さんが
『でも、あなたのカラダよ。あなたのベイビーよ。
どうしたいか、どう扱って欲しいかの希望はないの???
出産がどれだけあなたの心とカラダにその後のインパクトを与えるか知っている?』
そう聞くと
『私は、痛みがあるぐらいだったら、薬、早くちょうだいって思うわ』
すると助産婦さんは、眼をぐるりと回して、『オーライ』と言いました。
その状況を見ていて、私は頬が熱くなっていくのが分かりました。
そろりと横目で私を見るアンドリューに気付きながらも
私の内側で起こる沸々とわき起こる怒りを停めるのに必死でした。
帰りの車の中で
『彼女、バカなんじゃないの?責任感がないわ。
あの子は本当にクソみたいな教養のないバカ女よ。 』
と強烈に罵りました。
黙って聞いていたアンドリューがあまりにも私のジャッジが激しいので
『Hey, Be careful how you judge people like that.
おいおいそんな風にあまり人の事をジャッジするの、気をつけなよ。
It sounds like she is your mirror...
ただ、彼女はなんだか君の鏡になっているみたいだね。』
確かに、たかだが、クラスで初めて会った彼女に対して
ここまでの憤りを感じるのは
私の中に何かあるんだと思う。
これだけジャッジメントになると言う事は、かなりの私の中で課題がありそうだ。
ただ、とにかく彼女に対するジャッジメントが止まらない私。
翌日、ふとデスクにあったノートを見ると、
前回、私が出産についてギブアップした感覚になった事についてのインテグレイティッドヒーリング(IH)のセッションについての内容でした。
心から信頼をしている友達がしてくれたセッションでしたが、
私の中ではちょっと良く分からない内容だったので放置していました。
そのセッションでは、私は自分の力を取戻したい。
そう彼女に伝えました。
でも、私の潜在意識はそれでセッションをする事を許可しませんでした。
その代わりに出て来た内容は『petrified』
なんだろう、この英語。。。。そう思ってGoogle辞書で調べてみると
”足がすくむほどの恐怖。”
と出て来ました。
ふむ、、、、
そんな感じはないけど。。。。
でも、私の筋肉はそれで反応をします。
妊娠している時は赤ちゃんの情報もピックアップする事もあるので
『私じゃなくてさ、きっとベイビーが外の世界に出てくるのが怖いのかも?』
とチェックしてみると
赤ちゃんの恐怖レベルは10%。言って見ればほとんど無い。
そして、この子、産まれてくる気満々やん。
と言う事は、私??
と調べると
なんの、90%!!!
マジかよ。
そして、出て来た修正方法は『恐怖症』
マジかよ(二回目)
恐怖症というのは、
高所恐怖症とか閉所恐怖症とか、蛇恐怖症とかでよく知られているあの恐怖症。
言って見れば、頭の中で恐怖を作り出し、その自分が創り上げた恐怖に怯えて
カラダのコントロールが利かなくなる事。
出産に対して恐怖症???
一通りセッションは、おえたものの、私の中ではピンと来ない形でした。
だから、そのセッションノートも放置していたというか。
そして、それがこの朝になって、ふと目にとまり、『あ、、、、』と思い出しました。
そうか、、、、、そうか、、、、そうか、、、、
普段、
潜在意識は、私達の意識よりも何万倍もの早さでプロセスをしています。
潜在意識を扱うIHの内容に、普段の意識が追いつくのが遅れる事があります。
今回はまさにそれでした。
頭の中で色々な事が処理されていくのを必死で追っていると、
アンドリューが「どうした??」
と聞いて来たので、
『あのね、この間、
私があのDr.に全部任せるッて言ったあの女の子に対して凄く憤りを感じていたの、
覚えている???
その時、あなたは彼女が私のミラーだって言ったじゃない?
あの意味が今、分かったの。
彼女は、昔の私だったの。
12年前、私は皮膚が悪くなった。そしてDr.に駆け込んだわ。
ステロイドを処方された。でも、治らなかった。
色んなDr.を転々としたわ。ドンドン、ステロイドの量が多くなっていった。
あなたも病院で働いているから分かるわよね、ステロイドの副作用。
私の皮膚が悪くなるのは、私にとってなぜだかよく分からなくて混乱したの。
それをスペシャリストとして私よりも遥かに知識があるだろうという医者達、
何人にも助けを求めたわ。
でも、彼らがする事は、新しいステロイドを出す事だけだった。
何も知らないからと私はステロイドの注射、ステロイドの飲み薬、
ステロイドの塗り薬、しかも30倍強いのを医者の言うままに従って使ったの。
「こんなにステロイドを常用して大丈夫ですか?」と聞いても
彼らは「直したいならこれしかない」と口々に言ったわ。
そして、私の身体はドンドンその副作用でおかしくなっていった。
まるで更年期障害のようにカラダが熱くなったり寒くなったりしたの。
便秘になって、トイレに夜中に何度もおしっこをしたくてかけこんだ。
でも、何も出てこなくてお腹が痛くて痛くて。生理もおかしくなった。
おむつをしないといけないほど、夜中に血がだだ漏れ。
20代の女性がおむつよ。こんな屈辱はなかった。
カオや全身がタダレて、腫れるだけではなく、体全体が
どうなっちゃうんだろうって、ネガティブスパイラルに凄く心配だった。
最終的には、左目が白内障になったわ。見えなくなって来た。
その時にも医者は言った。「手術すれば、その日には退院出来るから大丈夫」って。
医者の言葉をむやみに信じた結果、
私のカラダに責任を持たなかった結果こうなったのよ。
私は、今でも医者に対して、沢山の怒りを抱えている。
私は医者を全く信用していない。
彼らは、単純に教科書で習った事をそのまま伝え、
訴訟されないために処置を施すかの様に薬を使い、
本当の意味で治す事が出来ていない人が「医者」と言う職業だって
私は思っている。
彼らの事をもの凄く見下しているわ。
医者を見上げて、彼らに権威を与えている人に対しても、私は見下している。
自分の健康の事を自分で考えずお医者さんの言う事が全てですって言う人を
もの凄く軽蔑してるわ。
すぐに手術をする医者も見下している。
本当の意味で治すのではなく、その場しのぎの「対処療法だけの医者」を
私は信用しない。
だから、あのクラス出会った彼女は、昔の私だったのよ。
そして、混乱して、医者の言う事を盲目に聞き、
助けを求めた結果、カラダをボロボロにしたバカな女である私を彼女の中に見たの』
アンドリューは、黙って聞いていた。
暴言を吐いているのは、自分でも十分承知だ。
でも、そう言わずにはいられないほど
私の中にこんなに医者に対する怒りが残っているなんて、想いもしなかった。
どうして、こんなにも彼らに対する怒りを忘れていたのだろう。
それは、私はその後ホリスティック医学の方に行き、
医者と関わる事を一切止めたからだと気付いた。
でもずっと残っていたんだ。医者に対する怒りと落胆と彼らを軽蔑する感覚が。
色んな方が教えてくれた。
”出産なんて一瞬よ。
その後の子育ての方が長いんだから、そんなに出産にこだわらなくてもいいのよ。”
”私は最悪なお産だったけど、赤ちゃんのカオを見たらそんなのどうでも良くなるよ”
”こだわりすぎよ、自宅出産に”
頭では分かっている。本当に頭では分かっている。
それを素直に受け取れない自分も凄くもどかしかった。
でも、この時にようやく分かった。
そのアドバイスに応えられない自分や
病院出産にたいして口がひん曲がるほどイヤだと感じた私の本当の理由は、
子宮を教えているから自宅出産にこだわっていた訳でも、
自然分娩じゃないと、赤ちゃんに良くない!!という知識から来ている訳でもない。
私が自宅出産にしたいと感じた本当の理由は、
[過去の経験から来る医者に対する不信感] だったんだ、と。
出産するというのは未知の世界であり、自分自身がvulnerableになる状況である。
感情が高ぶり、カラダが高揚し、精神的にも肉体的にも
本来の自分ではない所に到達する瞬間だと思う。
その時に、こんなクソな教科書通りにしか動けない、危険を回避し、自分の身を守る為だけにしか動けない医者(と過去の経験から決めつけていた)に
私のカラダを委ねるなんて、そんな恐ろしい事はできない。
私が、知らないうちに、彼らに何かをされてしまう。
私が知らないうちに、 彼らの教科書に当てはめられてしまう。
彼らは私を1人の人間ではなく、教科書の症例の一つとしか見ていないのだから。
そう考えただけで、私は身の毛もよだつし、足がすくむ。
その事をIHのセッションで、潜在意識は伝えていたんだ。
きっと、
私がこんな経験が過去に医者との間になかったら
私はここまで病院出産に対して抵抗を感じていなかったんだろうと思う。
そして、IHで出て来た修正の恐怖症とは私の頭の中で創り上げたストーリーである。
それに対して、自分でビビっているのだ。
そうか、、、そうか、、、、
自宅出産は私の慣れ親しんだホリスティック医学の領域だから、私にはなじみ深い。
ホリスティックは、教科書ではなく、目の前にいる人の気持ちを尊重する。
私がIHが好きなのは、その目の前にいる人のカラダを尊重して進めていくから。
だから、私は自宅出産にこだわったのだ。
西洋医学に一切関わりたくない、どんな目にあうか分からないから、、、
と、白内障の手術を進めた医者から離れたあの日に誓ったから。
ただ、今回これだけ自宅出産に向けて、
ぶつかる壁があり最終的に自宅出産が出来ない状況の今(胎盤の位置がまだコンファームされていないため)、私は病院出産の方向に向かっている。
そして、もう12年前の自分とは全然違うのに、
まだあの頃のナイーブな自分だと思い込み、
病院に対して、医者に対して不信感を抱き、怒りを抱く事で抵抗をしているのだ。
これは、成熟した大人がすることでない。
犠牲者意識で、誰かを責め立てている子供と同じだ。
『あいつのせいで、ああなった。だから、あいつとは一切もう口をきかない』
と言うくだらない世界に、私がいたということだ。
私の今回のDr.は私と同じ考えを持っているすばらしいDr.なのに、
どこかで[ 病院 ]だからと言うくくりで、彼に対して既に恐怖心と警戒心を持っていた。
この出産で私のテーマはずっと一緒だった。
『Empowering myself through birthing』
私は自分の力を取戻したい、自分の力と赤ちゃんとで一緒に出産をしたい。
それが出来る自分になるためには、
医者だろうが、助産婦さんだろうが、
ましてや、
初めて会うかもしれないドクターだろうが、
関係ないんだ。
どんな人が私の出産に関わっていても、
私は自分がしたい出産をそこにいる人に助けてもらうように促すだけだ。
もう、やられちゃう、私じゃない。
私の意図を分かってくれる助産婦さんを味方につけないと出来ない、、、、じゃない。
あの頃の、弱くて自分の人生を誰かに任せっきりになる私じゃない。
バースプランをもっとクリアに作ろう。
今回のDr.は、私の敵なのではなく、味方になってもらう為に。
それが私にとっての、エンパワリングなんだ。
どんな人が私の周りにいても、私とベイビーだけが中心でいられる様に。
今回の病院出産で私はどれだけ自分のパワーを保ち、自分が納得のいくお産に対して
Dr.やナースと話し合う事が出来るか。
それが
私にとってのmy personal power を取戻す方法=Empowerment なのだと思う。」
涙を流しながら、私はアンドリューにそう訴えた。
モノクロから虹色へ