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愛を循環させる為に相手の愛を知る

赤ちゃんが、つかまり立ちをするようになって、

食器を洗っている私の足につかまって立つのが、あまりにも可愛いすぎる毎日。

赤ちゃんは、アンドリューと2ヶ月前よりも

もっとコミュニケーションが取れるようになって

二人でよく遊んでいる。

お風呂場、私が料理をしている時、私がマツエクに行っている時など。

赤ちゃんが彼の背中につかまって立ち上がった時、アンドリューがボソッと言った。

『久しぶりにこういう風にスイートに触られたな。この感覚、今、なくて寂しいよ』

あまりの心から自然と出た声だったので、聞いてる私はギクリとした。

毎日の忙しさに、私の何かをしてあげるキャパシティは限界スレスレだった。

それでもその忙しさは、赤ちゃんの可愛さという甘さでコーティングされていた。

そして、アンドリューに対して、私自身が盲目であった感が否めない。

何に対して盲目だったかというと、

アンドリューの【ラブタンク】に対して盲目だったということだ。

【ラブタンク】とは、全員が心に持っているラブを貯めるタンク。

5Love Languageという本を読んだ時に著者が使っていた言葉だ。

この本は私にすごい大きな気づきを与えた。

その本の内容によると、

人の愛情表現は、5つに分かれるという。

また、愛をもらっているという感覚も、その5つに分かれるという。

ある人は、プレゼントをもらうことで『私って愛されている』と思うが、

ある人は、プレゼントをもらっても、愛されているとは感じず、それよりも一緒に時間を過ごしてくれることに愛を感じる。

つまり、愛を送っているのに、愛を受け取れていないという悲しい物語が出てくる。

例えば、お母さんが子供に沢山の美味しいものを与える。愛の表現として。

だって、幼少期に貧しくて、叔母からもらった赤い靴がとても嬉しかったから。

でも、子供は、そんなものじゃなくて、寝る前に絵本を読んでほしい。つまり、物ではなく一緒に時間を過ごすことでお母さんの愛を感じる。

ここに愛の交換ができていない。

親はたっぷりの愛情表現をしているのに、子供は全然受け取っていない。

愛を受け取っていないから、つまり自分が愛だと認知できるものをもらっていないから

タンクの中の愛貯金は、どんどんと減っていく。

言葉通り、愛の枯渇が始まる。

そして、自分と一緒に過ごしてくれるという『愛』を求めて、夜遊びをする。

絵本を読んでほしかった時間に、愛をもらいたいから。

そして母親はパニックになり、どうしてこんなに愛を与えているのに?!と思う。

夜遊びでアルコールにのめり込んだ子供に、またリハビリセンターや、セラピーといったものを与える。愛の表現として。。。。

なあんて例は、多かれ少なかれ教育学部出身の私は耳にしたものだ。

ものを与える母親が悪いわけでも、

夜に絵本を読んでほしいという子供が甘ったれなわけでもない。

どっちも愛を欲し、愛を与えて欲しがっているという両方とも愛に従事しているのだ。

悲しい事は、愛が循環していないという事。

この5Love Languageでは、

相手の欲する(子供の例)、もしくは与えようとしている(母親の例)愛情表現を理解していると、相手との愛の交換がしやすい

ということをお話ししている。

目の前にあるRelationshipにおいて、自分のラブタンクがなくなることが、

私たちが外に愛を求めてしまう理由だと。

それが、夫婦間だったら浮気や不倫。

それが、親子間だったら非行。

それが、友人間だったら疎遠。

なるほどねーと私は興味深くその本を貪るように読んだ。

さて、その肝心の愛の表現の5つ。

1:言葉(勇気づけるような声かけ)

2:質のある時間(一緒に何かをすること)

3:ギフト(そのまま、プレゼント)

4:サービスの提供(炊事、洗濯、掃除と言った家事)

5:触れること(言葉のまま、タッチ)

そんな内容だった。

そして、冒頭の話に戻るが、

アンドリューにとってのラブタンクは5番のタッチだと、教えてくれたのだ。

確かに、赤ちゃんが生まれる前は、

私はよくアンドリューの頭にオイルを塗ってあげたりしてた。

今は、寝かしつけと同時に私も一緒に寝てしまって、アンドリューがいつシャワーを浴びているか知らない。

彼も、朝、私の足にアロマオイルを塗ってマッサージをしてから仕事に行ってた記憶がある(遠い目で語っています)

以前:キッチンで料理をしていると、後ろからハグをすることもしょっちゅうだった。

現在:赤ちゃんが気を奪われている間に料理を作らないと!と時間に追われている気持ちなので、ハグをされると、”そんな時間ないよ〜!!!”と言ってた。

もしくは、おんぶをしているので、後ろからハグができない状態だったかも。

以前:車に乗っている時も、助手席に座っている私の手に手を重ねてきていた。

現在:チャイルドシートの横に座っているので、助手席に座っている犬に手を乗せている。

ああああ〜こうやって考えてみると、

彼からのラブタンクシグナルは何回も来ていたのに、見逃していたと。

彼の欲しい愛情表現はタッチなのに、

現在、私が与えている愛情表現は4番の家事だった。

アンドリューが買ってくれたお家を綺麗に保つこと。

彼のお洋服を洗濯した後、綺麗に畳んでしまうこと。

翌日のためのお弁当を詰めて、冷蔵庫のみやすいところに置いておくこと。

妻だったら当たり前だろ。専業主婦だったら、それぐらいやるだろう。

って言われるかもしれない。

(*それが愛情表現の一つであることを覚えて置いて欲しいと力説したいぐらい。)

アンドリューはわかっている。私の愛情表現を。

ただ、彼のラブタンクを満たすのは、タッチなのだ。

その愛情表現がご無沙汰になると

少しずつ少しずつ、ラブタンクが減っていく。

すると、気づかないうちに、私たちにも距離が少しずつできる。

よくアンドリューが言っていた。

『子供を育てるためだけに存在するんじゃなくて、

 僕たち二人の関係も育てていきたい』と。

それを聞いた私は、

《赤ちゃんがいることで、私たちの関係はより深いところに繋がっているじゃない。》

そう思っていたけど、そういうことを言いたいんじゃなかったんだね。

それが彼にとってのラブタンクがLowだよってことを伝えていたんだろうな。

ごめんね。

そう言って、私は彼の背中に抱きついた。

肩がすっと力が抜けるのがわかる。

トクトクトクトクとラブタンクに愛情の水が注がれている感覚が伝わってくる。

彼がグラウンディングされていく感覚が伝わってくる。

知らないうちに距離ができていたことに気づいた。

相手がどんな愛でラブタンクを満たすのかを知っているって

とっても大切なこと。

愛は選択。

たとえ、忙しくてめんどくさいって思っても

相手が愛を感じるために、それをしようと思うのだから

愛は選択なのだと、この本の著者は言った。

モノクロから虹色へ

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