胃酸で脂肪を溶かす
カリフォルニアにいると、本当に興味深い人や物事に出逢う事がおおい。
先日クライアントさんの家に行った時、彼女の脇が青あざだらけだった。
一瞬、旦那さんに何かをされたのかと少し疑ったが、それを見て唖然とした私の顔を見て
『違うの、違うの』
そう彼女は訂正をした。
『ねえ、これなに?』
そう聞くと
『あのね、最新のなんだけど、私の顔を見て。
二重あごが無くなったの分かる?』
彼女のかおをみて二重あごが酷いな〜と思った事がないので、実際良く分からなかった。
『二重あごなんてあったっけ?』
そう言うと『やだ〜凄くあって私、ずっと嫌だったのよ』
でも、そう言われるとスッキリしてる顎に私は違和感を覚えた。
彼女が小声で言った。
あのね、胃酸を脂肪に入れるとね、脂肪を溶かして二重あごをなくしたのよ。
『!!!!!!』
二度見をするとはこの事だ。
二重あごがなくなったことよりも
胃酸を脂肪にいれる???
その発想にまずは驚きが突拍子もなく、100メートル走を猛ダッシュする勢いで驚いた。
『でね、このハワイの写真を見て。。。。』
そう言うと
彼女と旦那さんが黄金色に輝くプライベートビーチであろう夕陽を背景にした写真だった。
綺麗だね〜
そう言うと、
2本指でズームした彼女が言った。
『ここ、I hate it(むっちゃ嫌悪感感じる)』
そのズームされた先が腕の付け根だった。
確かに腕を閉じた時に、第二のおっぱい?と言われるお肉が出る事がある。
でも、全体写真を見た時に、そこには目が行かなかった。
単純に綺麗だなぁ〜そう思ったまでだ。
ただ、彼女の意識はそんな所にはない。
なんなのこの憎々しい肉め!!
と見ている。
『だからね、私の脇にも胃酸を入れる事にしたのよ。これが消えたらハッピーだわ。
だから青ずんでいるけど気にしないでね。』
大丈夫かいな?
胃酸て胃にあるべきで、脇にあっていいんかいな?
クエッションマークが沢山ある中で、セッションをした。
そして、彼女の施術が終わった後、旦那さんの番がきた。
彼のカラダはガチガチで、呼吸がしにくいと言う。
カラダを見てYamuna ®Body Rolling で丁寧に筋肉から骨へとアプローチをしていく。
徐々に彼のカラダが動きを取戻し、本来のエネルギーに戻って行く。
彼が仰向けになったとき、意識が飛んで寝てしまった。
ぐぅぐぅいびきをかいて。
呼吸がしやすくなったんだろう。
だいたい、肺が本来の動きを取戻すと、呼吸が深くなり酸素が廻って眠くなる。
すると彼女がきた。
彼女の来る足音で旦那さんは目が覚めた。
リラックスした彼のカオを見て
『リラックス出来て良かったね。』
そう私が言った時、彼が起き上がる瞬間に
彼女が言った。
『ハニー!!!そのお腹はなに?なんでそんなにお腹が出ているの?!』
一瞬にして、彼はお腹を引っ込めた。
私は頭を抱えた。
(あちゃーまたこれで呼吸が浅くなる。。。。)
私たちは、自分に対して厳しく思っている所は人に対しても厳しい目でみがちだ。
だから旦那さんがリラックス出来たという所よりも、
自分が一番気にしている脂肪について相手も批判してしまう。
自分に厳しい目が他人のありのままを受け入れる事を許さない。
そこから出る言葉のとげとげしさが、他の人へも蔓延する。
だから、世界はとげとげしい感じになる。批判的になる。
ありのままを受け入れるなんて難しくなるのだ。
自己愛が叫ばれるのは、ここにつきるのだと思う。
自分に対して優しい言葉がかけていれば、他人にも優しい言葉がかけれる。
そしたら愛のコミュニケーションがとれる。
全ては自分から発すると言うやつだ。
と言う事を彼女に話した。
自分の脂肪が憎いと言う自己批判と、私の伝える事の狭間で目をくるくるさせていた。
そして、『ねえ、こう考えている女性多いから、ブログに書いても良い?』
と言うと
けたけた笑いながら、『本当よね。』
そう承諾する彼女の心意気は,私は大好きだ。
ただ、自分に厳しい。
彼女の中に溢れる愛があるのに、この批判野郎の虫のせいで彼女の魅力が半減しているだけだ。
彼女の胃酸が脂肪だけではなく、
自分に厳しいココロも自分への批判的な言葉も溶かしてくれないだろうか?
モノクロから虹色へ