出産方法の決断

出産のほんの数週間前まで、私は出産場所について迷っていました。

病院出産をするか、それとも、自宅出産をするか。

ほぼ病院出産で決まっていた所での、まさかの自宅出産の選択肢も出て来たとき、

私は本当に迷いました。

今更、助産婦のポーラに会っても私は、彼女と繋がれないんじゃないか？と。

アンドリューが言いました。

『頭で考えるのではなく、オプションが出て来たのだから、会ってみれば良い。

　自分の中の直観にフォーカスをしてたら、ポーラに会って話したら、

　きっと君のとってベストがなんなのか分かると思うよ』

と。

ポーラと久しぶりに会って、私は一瞬にして

彼女とつながりました。それは以前のブログに書いた通りです。

私達は一緒になるべくしてなったという、運命の糸につながれていたんじゃないか？と

月⑨ドラマのヒロインのような想いになるぐらい。（BGMはもちろん小田和正）

アンドリューに確認もせず、

私はポーラと会って、その場で６０万円の小切手を

何の迷いもなく切りました。

きっと私が一番大切だと思う事をアンドリューも望む筈だから。

彼女のオフィスを、水中出産用のプールを持って出ました。

足取りが軽い。

出産前の私の体重は７０㌔近くになっていました。

この重いカラダを動かす事で疲れて、昼寝が毎日必要なほどであったけど、

ポーラが

『時間がないわ。今日出産してもおかしくないのだから。

　ここに書いてある自宅出産用のキットを今日中に全て買いそろえて来て欲しいわ』

そう言ってリストを渡してくれました。

半分は彼女が揃えてくれて、後の半分を私は買いに走りました。

あんなに重かった私のカラダには羽根が生えたかの様に身軽になり

色々なお店をハシゴして、彼女が書いた内容を全て揃える事が出来ました。

私の信じているセオリーの一つに

feeling good とdoing good があります。

女性はfeeling good に従うと自分でも驚くほどのdoing goodをして

幸せな感覚が止まらない。

でも、doing good をしてからfeeling goodを求めようとすると

男性化してエネルギーが枯渇する疲弊した状態になる。

というものです。

いつも子宮のクラスでこのお話を必ずします。

女性はfeeling goodで物事を決めていくことが底力を発揮していく秘訣です。

それは、女性ホルモンと深い関わりがあるからです。

そして、このポーラと一緒に出産が出来る！とfeeling goodになった瞬間に

私の重い７０㌔の体重なんてどこへやら？！

あっちこっちへと移動し、身軽にショッピングカートを乗り回し

重いものでも軽々と持ち運び、わずか２時間で全てを揃える事が出来ました。

まさしく、doing goodが何のためらいもなく出来ました。

そんな中、アンドリューが仕事の合間に電話をくれました。

『どうだった？ポーラとの面会は』

そう聞く彼に、迷いなく力強く

『ポーラに決めたの』

そう第一声で伝えると、

『分かった。それがきっと一番イズミらしいと思う。』

そう答えてくれました。

それでもアンドリューが言いました。

『この決断はとても僕にとっては神聖なものだ。

　君が決めた事だから、大切な揺るぎない気持ちで出産を迎えたい。

　だから、この決断を僕たちだけの間にとどめておいてくれないか？』

それを聞いて彼の中で、医療関係で働く身として自宅出産をする事が

どれだけ周りの人からバッシングを受けているのかを知りました。

多分私のブログを読んでくれている人は、

自宅出産であろうが病院であろうが、私の意志を尊重してくれる筈。

でも、彼の仕事場での環境は、

多くの看護師に『無責任だ』というレッテルを貼られている事、

『一つだけ忠告しておくわ』というアドバイスの様な脅迫をもらう事が

沢山あったのだと、後から理解しました。

自分の決断が外の人の意見で揺るぐ事はないにしても、

それに立ち向かうエネルギーすら必要ないと彼は感じたのだと。

そして、もちろん、いずみに万が一の事があったらという想いにかられる可能性からも

遠ざけたかったのだと。

そんな事、出産だけに限った事ではなく、

至る所にあります。

自分がどんなに確信を持った瞬間が有ったとしても

誰かの不安ベースの’アドバイス’に揺るがされる事。

それに立ち向かう事にエネルギーが奪われてしまう事。

そんなアンドリューの状況を後から知った私は、もちろん彼の意志は尊重した上で、

きっと、ポーラとの出産をfeeling goodで決めたのだから

doing goodな結果となるだろう。

そう自分の中にある確固たる確信的な感覚に身を包まれながら、

出産の日を今か今かと待っていました。

そして、

私のfeeling goodで決めた直観は、私にとって素晴らしい出産をくれました。

次回は、陣痛が始まってからのレポートです。

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