満月の夜のクレイジー逃亡
一日があっという間に過ぎていく中で、
9月1日に早割締め切りのサンディエゴでのインテグレイティッドヒーリングのクラスが
満員になりました。
(*ロサンゼルスは10月1日が早割の〆切です。
ご興味のある方はこちらからお早めにお申込みくださいませ)
今回の場所はかなり色々と探しまわって、ようやくみつけた素敵な一軒家です。
産後3週間の赤ちゃんを連れて、アンドリューに運転をしてもらって
足を引きずりながら、色々な家を見つけまわった甲斐がありました。
外から見た感じは大した事がないんだけど、
一度家の中に入ると、まあ、素敵。
バルコニーが広くてオーシャンビューの半端ないこと!!!
(*家の中の温水プール)
そして、家の中に温水プールがあること。
私は水の力とは凄いなあと思っていて、自分の色々な不要なものを流してくれると
感じています。
だから、
目で海を見ながら、講習会を受けて、
波の音を聞きながら、空き時間を過ごし、
プールの水に浸りながら、色々な心の中のものを流してくれたらなあと。
(*広いバルコニー!!が1階と2階両方にあります。)
リトリートと呼ぶにふさわしいくらいの場所をようやく見つけれて
本当に嬉しいです。
ただ、ようやくそこの宿を見つけた後、私はへとへとに疲れていました。
夜中の授乳に加えて、家事や掃除、洗濯をカラダの回復と同時に行っていたからです。
そして、この間の満月の晩、疲労が蓄積したのちの爆発が起りました。
赤ちゃんが9時にはベッドに入る様にしたいので、
急いで夕ご飯の支度をしました。
夕ご飯を食べる時は、いつもなぜかタイミングを見計らっているかの様に
赤ちゃんが泣き始めます。
最後に温かいご飯を食べたのいつだろう。。。???っていうぐらい。
抱っこして、家の中を歩きまわってあやしている一方で
アンドリューは座って温かい夕ご飯を食べています。
そして、彼が言いました。
『冷蔵庫からお水を持ってきて、ハニー』
このひと言でブチギレです。
冷蔵庫のお水を取って、グラスとお水の入ったボトルを彼の目の前にドン!っと置き
『お水ぐらい自分で立って取りにいく事、出来るよね』
とドスの入った低い声で言いました。
むかつく〜!!!!!
わたしばっかり、なにさ、なにさ!!
頭が噴火しそうなほどイライラしたので、自分の怒り熱を下げるべく
そのまま、キッチンのドアからスリッパを履いて庭に出ました。
外は気持ちよい風が吹いていて、自分の煮えくり返った熱が少しずつ
風とともに落ちついて来ました。
私が落ちつくと赤ちゃんは私の胸の中でぐっすりと寝始めました。
ふと空を見上げるとそこには大きな黄色いお月様が満月となって光り輝いていました。
庭を歩きながら、私は満月に吸い寄せられるように
そのまま道路の方へと向かって歩いていきました。
満月を眺めながら、近所を歩いて、子守唄を赤ちゃんのカラダをさすりながら
歌いました。
それは不思議な時間で、
わたし自身が歌を歌いながら彼女の寝顔を見て癒されていきました。
家の近くの広い空き地で私は満月の光を浴びながら
赤ちゃんに『愛している』と自分で歌を作って歌いました。
どれぐらい時間が経った事でしょうか。
さて、帰るか。
そう家に向かって帰ると家中の電気がついてる。
どうしたんだろう?と思って、キッチンの扉に戻ると鍵がかかっている。
『ええええー閉め出されている???』
困ったなあと庭にあるロッキングチェアに座りながら、
ボーッと時を過ごしていました。
するとアンドリューが懐中電灯を持って、私の方へ歩いて来ました。
歩き方からして、すげえ怒っているのが伝わります。
私をみて、アンドリューが
『何も言わずにどこに行ったんだよ!!』と大きな声を出しました。
『月を見にそこら辺を散歩してただけだよ』
と口を尖らして言うと
『心配したんだぞ。お前と赤ちゃんがいなくなったら、僕は生きて行けないよ!』
と、かすれた声でいいました。
その言葉にビックリして、その真意に少し心がほだされたけど、
いやいや、ここは、お水を取ってと言ったアンドリューが悪い。
そう素直になれない私は、黙っていました。
『出てくのは勝手だけど、アメリカなんだ。
どこかに誘拐されたのかと思って。
もしくは君の得意なかくれんぼをしているのかと思って。。。』
ああ、そうか、だから家中の電気がついていたのか。
その後、友達2人に電話して
『いず美が見つかった。大丈夫だ。もう神経がおかしくなりそうだよ』
と言っているのを聞きながら、家の中にはいりました。
その日は凄くアンドリューは怒っていて、
その一方で
私も「水を取ってと言ったアンドリューが悪い!」というスタンスをかえる事が出来ず
別々のベッドで初めて寝る夜になりました。
2人だけの時には、流せた事が赤ちゃんが産まれたら流せなくなる。
2人の時にはやっていたことが、赤ちゃんが産まれたらやりたくなくなる。
よく聞いていた育児というものが『3.2.1 はい、スタート!』と
どこかで映画監督がガチンコを持って言っている様な気分で
赤ちゃんと2人だけでベッドに寝た夜でした。
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