過去のわたしがお好き？

私たち夫婦は、定期的に色々なセラピーに通っている。

夫婦関係が、いい時もあれば、悪い時もあり、アップダウンがある。

ダイナミックに変化する私たちの夫婦関係を、私もアンドリューも模索しながら

一緒に時間を過ごしている。

心音と一緒だから、それって当然のことで、生きていることだと思う。

でも、その心音がダウンのままだと、そのままピーって心音が止まる、

つまり夫婦関係は終わるので

私たちは折を見て、いろんなセラピストに通っている。

なぜ、いろんなセラピストかと言うと、

それぞれのセラピストが色々なツールを持っているからだ。

とっても興味深いし、新たな自分を発見する。

そして、発見するたびに、

ああ、私は彼との関係を通じて、

「すごく体験しながら人として成長をしている。」

と感じる。

愛というのを甘いほのかな香りのするスイートなものだと独身時代は思っていた。

子供ができた今、

愛というのは自分の成長、つまり自分の快適な場所よりも一歩外側の不快な場所に

連れ出してくれ、

そこで出てくる眼に余る私の行動パターンに愛を持って付き合い共に成長してくれる

ことが愛なのだと感じる。

だから、ビターダークチョコレート的な。

すげえ苦いんですけど、体には「良いんです」的な。

また、なぜ色々なセラピーに行くかというと

セラピー自体が、「顕在」意識のワークだから、

セラピストの知識が、大切になる。

だから、一人のセラピストだけだと

その人のネタが尽きてしまうと

私たち自身の発見がなくなる。

そう考えると、

セラピストからセラピストに行く人の気持ちって、

こういうものなんだろうなって思う。

（その一方で、

　インテグレイティッド・ヒーリング（IH）のワークは「潜在」意識のワークだから、

　セラピストが知っていることを扱ってはいない。だからとてもパワフルであり、一生続けていけるワークなのだと思う。）

いろんなセラピーを受けてわかったことが一つある。

だいたい、夫婦関係で出てきた問題というのは

子供が出来たから変わったわけではなく、

表面化していなかった過去の傷が、相手との関係を通じて露呈したに過ぎないことが多い。

でも、それを見るのはすごくしんどいから、相手のせいにしたくなる。

そんなこととは別に新たな発見が出てきた先日。

その日私たちは、「赤ちゃんを持つ夫婦のためのワークショップ」というのに参加をしてきた。

ファシリテーターが冒頭に言った。

『私たちは、離婚を経験しています。そして、その当時の自分を振り返ってみると、

　子供ができて、子供を最優先にしたことで、自分たち夫婦の関係が後回しになり

　結果、子供がある程度大きくなったら離婚したという結果になりました。

　私たちがこの活動で伝えたいことは、そういう夫婦を減らしたいということ。

　私たちの経験と実績から、子供がいて、夫婦関係も密な状態にみなさんを

　導きたいと思っています』

よく子供が生まれてから言われることがある。

『母になり過ぎて、自分らしさを失っちゃいけないよ』

相手が言わんとしていることはわかる。

今回のワークショップでもファシリテーターの人が言ってた。

『離婚した経験があるから、わかるんです。

　子供のニーズの前に、夫婦の仲がよくあることが一番です。

　あの頃のようにラブラブでいることが重要なんです』と。

アンドリューもよくいう。

『あの頃の二人みたいに一緒に過ごせる時間が欲しいね』と。

ここに挙げた全員が言わんとすることはわかる。でも私はなぜかしっくりこなかった。

なぜだろう、、、この違和感は、、、と考えていた。

すると、一つのエクササイズで、

『自分が子供が生まれてから変わったことをポジティブな面とネガティブな面、

挙げてみてください』

と言われた。

ネガティブな面

• クリエイティブする時間が減った

• 自分のことをケアする時間がない

• 髪の毛も一年以上切っていなかった

• ネイルもいけてない

• 髪の毛すら一週間以上洗えない時もある

• ３ヶ月ごと買っていたパンティすら買いに行けていない。

• いつも次に何をするか考えて、持ち前のspontaneousに動けなくなった

ポジティブな面

• 忍耐力が増えた

• 今までにない愛情を感じる

• 自分の存在以上に愛おしい存在ができた

• 相手を理解しようとする力が増えた

• 喜びを毎日感じている

• 力強くなった

• 自分にとって大切なものを最優先する力ができた

• 自分の子供の頃の純粋さや無邪気さを前面に出して子供と関わる時間がある

• 夕焼けや木々や風を、以前以上に美しく眺める時間が増えた

これを書いて行くうちに、

『あ、、、、』と

私は一つの大きなことに、気づいた。

その瞬間にファシリテーターが言った。

『タイムアップです。では、二人でシェアしてください。そしてこうやって挙げたことで、自分の心の深い部分での望みを相手に伝えてください。』

アンドリューは私に色々なことをシェアしてくれた。

そして、彼が最後に言った。

『僕の心の深い部分での望みは、Let's get back in love 』

私の番だ。

『私ね、ここに書いていて気づいたことがあるの。

　アンドリュー、あなたに出会った頃の私は、自分の力を失った状態の私だった。

　あなたに出会って、私は力強さを少しずつ取り戻してきた。

　それでも、まだまだあなたの陰に隠れて、

　あなたに守ってもらわないと行けない存在だった。

　守ってくれて、導いてくれるあなたに私は、恋をして結婚をした。

　このまま、私たちは行くのだろうと思ったわ。

　守られながら、ぬくぬくと私たちのことだけを考えて生きて行くのだと。

　そして、そこに子供ができても同じことだと思ってた。

　私は、大人として完成していたから、

　もう私自身は変わることがないって思っていた。

　そして、妊娠して、出産した。

　あの痛みを乗り越えた出産で私は、全てが変わった。

　変わることがないと思っていた自分が、

　あの日から私は変わったの。

フィジカル的に変わった。

　膣の形も変わった。

　体型も変わった。

　食べる量も変わった。

そして、マインドも変わったわ。

　あなたに出会った頃のような、弱くて、あなたの陰に隠れて

　ぬくぬくとしていた自分ではなくなった。

　母という役割をもらって、

　ずっと憧れてなりたかった、力強くて、愛をたくさんあふれんばかりに体感してて

　その愛があふれて仕方がなくて、毎日喜びでいっぱいの女性になってきた。

　人との関わり方が苦手だった私が、

　今まで以上に、子供を通じて相手のことを理解して、

　彼女の立場だったらどう感じるんだろう？って考えるようになった。

メンタルも変わった。

私ね、強くなったの。もちろん凄く凄く悩むわ。

それと同時に、その悩みに向き合う自分の力を取り戻してきたの。

empoweredされたの。

子供に何かがあったら、私は命をかけてでも守る覚悟もできた。

だからね、あなたに出会った頃の私は、死んじゃったのよ。

ちっぽけで弱虫だったあおむしが、さなぎの皮を破って、チョウチョになるでしょ。

あおむしは、昔の私。

サナギは妊娠した私。

今の私は、チョウチョになったと思う。

だから、私ね、あおむしの頃に戻りましょうって言われても、

あの頃の私はもう死んじゃって、この世に存在しないの。

あおむしの頃の自分を取り戻そうとか忘れないようにしようって言われても、

もうできない。

あおむし頃の弱い私を好きだと言われると、シンドイ。

あなたはweakな昔の私と、 empowered な今の私のどちらを愛する？

私にとって、Get Back in Loveは　weakな私と一緒になるということなの。

だから、Get Back in Loveはできない。』

アンドリューはその言葉に驚いて、『もう一度言って』と聞き返した。

『Get Back in Loveはできない。

つまりね、

新しくなった私を愛して欲しい。

ニューバージョンの私を見て欲しい。

ニューバージョンの強くなった私を祝福して欲しいの。

もしも私ができるとしたら、

Let's get FORWARD in Love。

だって、私、今の自分の方が数千倍、昔の私よりも大好きだから。』

私は涙を流しながら、そうアンドリューに伝えた。

過去の愛し方が通用しないのは、理解できる気がしてた。

多くの男性が妻が出産した後に、繋がれず、置いてけぼりにされるのも、よくわかる。

これだけワークをいっぱいしている私ですら、

新しい自分がいたことに気づいていなかったのだから。

新しい自分に対して、

過去の自分が喜んでいたことをしてもらっても

その愛は届かない。

受け取れない。

するとアンドリューが言った。

『empowered woman は　empowered man しか愛せない。

　僕もempowered manとして、君の成長とともに、一緒に成長をしていくよ』

また一歩私たちは前進した気がした。

前進するとき、必ずその前に、自分との内観が必要だ。

自分と向き合うことが絶対条件になってくる。

自分の幸せや好きが分からないと、

相手と交渉して二人で納得の世界を創っていけないから。

自分の内側の声を聞くことができて、ほんと、IH様様です。

私にとって「結婚」は、物理的な養い養われる関係ではなく、

魂を一緒に成長をして行くチームだと感じた日でした。

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